2007年04月28日

転職グセにご用心

 日本で転職というと、昔は否定的な行為と捉えられていました。しかし、終身雇用制度の崩壊と、仕事へのキャリア志向の拡大により、今や転職をする事は、当たり前の事となってきています。

 確かに会社をある種の『器』とみるなら、自分のスキルが成長して器に収まりきらなくなれば、もっと大きな器に替えて成長を促すのは当然の事だと思います。

 しかし、最近、気に入らなければ安易に転職すれば良いという、転職グセがついている人も多い様に感じますが、それは要注意です。

 前にも書いた通り、100%自分が望んだ通りの会社なんてものは、世の中には存在しません。大なり小なり、何らかの妥協をしつつも、会社で自分にとってプラスになるものを見つけて、仕事をして行く事がベストです。

 が、気に入らない事があるからと安易に転職をすると、次の会社でも同じように、何かあれば転職をするという転職グセが身に付いてしまいます。すると、きちんとしたスキルの積み重ねも出来ず、同時に就職・転職にマイナスな職歴の多い履歴書になってしまいます。

 では、転職を考える際には、何を気を付けるべきでしょうか。

 まず、退職理由がどこの会社でも起こるような理由では無いのかを振り返って下さい。もし、そうであるなら、現職でそれを解決をする努力をしてから転職を考えてみましょう。でないと、同様の理由があれば、何度でも転職を繰り返す事となり、それが逃げグセになってしまいます。

 次に、異業種への転職を考えるのであれば、その職業が本当に今、転職するべき仕事なのかを徹底的に考える事です。

 転職とは、今までの給料も地位も人間関係も全て捨て去り、一から作り直さなければならない大変な行為です。故に、転職した結果がマイナスになる事だってあります。

 本当に、それが今後の自分がやっていける仕事なのか。
 本当に、今、転職をしなければチャンスがなくなる職種なのか。
 転職しなくても、現職から希望職種にも通じるスキル・経験を得つつ、その分野の研究もしながら、もっと確実な転職を出来る状況を作った方が有利ではないのか。

 退職・転職をしたくてウズウズしている時期と言うのは、兎角、冷静に物事を考えられない状況が多いかと思います。
 一度、冷静になってよく考える事で、後悔の無い、納得の行く転職をして頂ければ幸いです。


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Posted by ヒューマネット at 20:05│Comments(0)就職のアドバイス コラム
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